わたしの見方

啐啄同時(そったくどうじ)

2015年2月28日

とかく過干渉・過保護になりがちな昨今の流れのなかで、子供たちの「自立を育てる教え」について考える時、私は「啐啄同時」という言葉を思い出します。

卵の中の雛が殻を破って出ようと、内側から嘴(くちばし)でコツコツつつくことを「啐」といいます。その時、親鳥がすかさず外から殻をついばむのが「啄」で、啐と啄が同時に行われはじめて、雛は殻を破って生まれ出るというのです。ここに「自立」を育てるためのヒントがあります。

子供が自分の足で立ち上がり、一歩を踏み出そうとする意志であり力です。しかし、それはとても未熟で、放っておくと挫(くじ)けてしまうかもしれません。その時親やコーチが、「啄」によって殻を破る手助けをしてあげなければなりません。いきなりボールを蹴れといっても蹴れるものではりません。少しだけ教え、またつかえたら少しだけ助けて、その繰り返しをしていくちに、子供たちはサッカーを学んでいくのだと思います。

親子関係でも同じだと思います。子供が話しかけれているのに耳を傾けようとしない親、または、子供の言うことを無条件に聞いて何でもやってやる親、どちらも「啄」ができていないということではないでしょうか。あるいはまた、子供が殻を破ろうとしているのを無視して、自分が正しいと思い込んで勝手に穴を開けてしまう親もいます。

子供が一歩を踏み出そうとして頑張っている時、殻をつついたり、背中をちょっと押したりして、挫けずしっかり歩いていけるように導いていく!! それこそが「自立を育てる教え」ではないでしょうか。

Cute funny easter chick

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