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衆議院選挙を終えて思うこと

10月22日に実施された衆議院選挙は与党、特に自由民主党の大勝利という結果となりました。しかし、地方政治に参加している者として、自民党への支持は議席数のようなものではなく、なかなか厳しいものを感じています。しかし、国内外の現状を思う時、他の政党に国政を任せるには、国民のあいだに不安感があるのが実情だと思います。

ローマ人の物語の著者「塩野七生」さんが最近の著書で「逆襲される文明-日本人へⅣ・2017年9月」なかで次のように書かれています。

 


 

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わが祖国日本に願うのも、この一事である。中国を再び追い越すなど、忘れたらよい。国内総生産が世界何位になろうと、そのようなことに気を使う必要はない。大国にふさわしい外交をしたいだって?もともと「和をもって尊しと成す」を国外でも通用すると信じて疑わない日本人に、外交大国になる力があるのか。《中略》とはいえ、日本にとって最も重要なことには、二度と負けないことである。勝たなくてもよいが、負けないことだ。今の日本が、国内外の問題は数多あるにせよ、他の先進国に比べて有利な点が三つある。

◯政治が安定していること。
◯失業率が低いこと。
◯今のところにしろ、難民問題に悩まないですんでいること。

この三つは、大変に重要なメリットである。なぜなら、負けないでいて、しかも長つづきしたければ、自由と秩序という本来的には背反する概念の間でバランスを取ることで、双方の良さを発揮させることが必要だ。だがそれには、経済面での格差が限度内に留まっているという条件が欠かせない。この状況ならば、二度と負けないための諸政策を、民主政を守りながら進めていけるのである。


 

この中で指摘されている「経済面での格差が限度内に留まっているという条件が欠かせない」を今後政治がどう実践していくかが、平成後の日本の大きな課題です。「閉じゆく帝国と逆説の21世紀経済・水野和夫著」の世界にあって、もう一度日本をしっかり考えていかなければならない時です。

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